海外旅行参考記(1998/9/7)
(2004/8/5:一部修正)
今後、宮本研の学生が単独で海外に出張するときの参考になればと思い、
今回までの私の経験を基にした解説を以下に示します。
皆さんのお役に立てば幸いです。
なお、渡航先としてはアメリカ合衆国、
航空会社にノースウェストを利用した場合を想定しています。
(私の過去の海外渡航がすべてこの条件だったため。)
(2004/8/5)すでにかなり古い情報なので、現在の状態とは異なる場合があります。
特に9.11テロ後、アメリカの空港での各種手続きは、
かなり変わっている可能性があります
(私はその後アメリカに行っていないので分かりません)。ご注意ください。
一般的な注意事項
- ノースウェスト航空は、KLM航空と提携していて、
全く同一の会社の扱いです。券や掲示など、
どちらの表示であっても同じことですので、心配無用です。
- 航空券は利用する飛行機の数の枚数+控え1枚と裏表紙が、
一綴りになっています。
感圧複写式なので、あまり力を加えないよう注意してください。
また、控えの航空券は帰国後、研究室で回収します。なくさないように。
- 成田空港では利用料を支払う必要がありますが、
その領収書(チケットの半券)も研究室で回収します。
小さいので紛失に特に注意。
- 座席に持ち越まず、航空会社に預ける荷物には、
一目で自分の物と分かるように、何らかの目印を付けておきましょう。
受け取り時に他人の物と区別しにくいと不便です。
また、この預け入れ荷物は非常にラフに扱われますので、
精密機器などの壊れやすいものは、手荷物として機内に持ち込むか、
別途係員に相談してください。
- 常識ですが、ナイフなど危険物の座席への持ち込みは厳禁です。
すべて預け入れ荷物の中に入れておきましょう。
(最近ははさみも駄目なようです。)
- パスポートは海外で身分を証明する唯一の手段です。
絶対紛失しないようにしましょう。常時携帯する場合は盗難に注意しましょう。
また本物を貴重品と共にホテルに預け、
コピーを持ち歩くという方法もあるようです。
万一の紛失に備えるため、パスポートの番号等を控えておくと共に、
証明写真を1枚以上用意して、持っていくとよいです。
こうすると日本大使館で再発行してもらう際に手続きが早くできます。
- 帰国便のリコンファームを忘れないように。必要の無いプランも有りますが、
出発時刻の確認だけでもしたほうが良いでしょう。
1:空港まで
初めに、成田空港への到着時刻ですが、
利用する飛行機の出発2時間以上前に着くようにしたほうがよいでしょう。
特に、混雑する時期や、初めて海外へ行く人、
保険への加入やドルへの換金などする人は、
それなりに時間的余裕が必要でしょう。
チェックインや出国手続きは行列ができて以外と時間がかかるものです。
渡航先の地域のガイドブックは、地図、食事場所の案内、
危険地域や時間の情報などがあり、観光以外でも重宝するものです。
できるだけ詳しいものを購入するとよいでしょう。
また、海外は初めての人には、成田での出国手順、アメリカでの入国審査、
帰国手順、交通事情、チップなどの習慣までも、
巻頭で解説したものがありますので、参考になるでしょう。
出入国の手順などは、
生協から航空券とともに渡される手引き書にも書かれていますが、
すべての国用の共通の記述であり、それほど詳しくないです。
(成田での出国手順も違っているし・・・)
英語が不得手のひとは、旅行用の参考書があるとよいでしょう。
特に、言葉の説明だけでなく、一緒に習慣なども解説している本もあるので、
重宝すると思います。
2:乗機までの手順(主にノースウェストの場合)
・鉄道を利用して空港駅で降ります。降りる駅に注意が必要です。
成田空港には「空港第2ビル」駅と、「成田空港」駅の2つがあり、
「空港第2ビル」駅に先に止まります。
どの駅で降りるかは利用する航空会社によって異なります。
生協から渡される案内書に、
どちらのビル(ターミナル)であるか記されているので確認してください。
ちなみにノースウェストは第1ターミナルで「成田空港」駅(終点)です。
ただし、成田空港拡張工事に伴い、今後移転する事があるかもしれません。
(例えば、ルフトハンザ(独)は
1998年から第2ターミナルに移転しました。)
・列車を降りて改札とパスポートチェックを受けます。
列車の進行方向だった向きに改札があります。
エスカレーターかエレベーターを利用して上がり、改札を出たところで
パスポートのチェックが行われます。
すぐ出せる様にしたほうがよいでしょう。
これを出ると道が別れますが、「出発」の案内のある方に向かいます。
(もう一方は、出迎えの人用に「到着」の案内看板があります。)
・地上4階の出発フロア(ウィング)まで上がります。
改札とパスポートチェックは地下1階ですので、
エスカレーターで4回上がります。
また、地下のエスカレーターの乗り口前に弁当・雑貨などをおいてある
コンビニエンスストアがあります。エスカレーターを上りきると、
正面に各航空会社のチェクインカウンターなどが並ぶ
大きな空間(ウィング)があります。
出国の際の必要な手続きはすべてここで行うことができますし、
出国審査カウンターにはここからしか行けません。
なお、ノースウェストのカウンターは、エスカレーターを降りて
そのまま進んで行った端にあります。
また、エスカレーターの辺りには書店などの様々な店がありますす。
ちなみにトイレはウィングの両端にあります
(やや隠れていて見付けにくいかも)。
・搭乗機へのチェックインを行います
チェックインの手続きは、航空券の入手の仕方によって異なります。
a)大学で既に航空券を受け取っている場合
・預け入れ荷物のX線検査を受けます。
チェックインカウンターの周囲には帯が張られていて、
その入り口で預ける荷物(座席に持ち込まないもの)
のX線検査を受けます。
カメラのフィルムはISO1600でも大丈夫だと書かれています。
この検査の後は預け荷物に封印のシールがはられ、
開けることが出来なくなるので注意。この入り口は道路側にあります。
大抵たくさんの人が並んでいるのですぐわかると思います。
・チェックインカウンターに並びます。
カウンターは複数ありますから適当に並びます。
「エコノミー」「ビジネス」「ファースト」の各クラスごと
分かれていますが、通常は前述のX線検査の所から続いているので、
間違うことはないと思います。
・係員にパスポートと航空券を渡し、
座席に持ち込まない荷物を預けます。
・席の希望を聞かれます。
禁煙/喫煙、窓側/通路側などの選択ができます。
ただし、満席の場合、チェックインが遅くなると
選択できないかもしれません。
なお現在(2004)、国際線の機内はすべて禁煙になったようです。
・最初の航空券が回収され、
残りの航空券と最初の飛行機の搭乗券(Bording Pass)、
および預けた荷物の券(クレーム・タグ)が渡されます。
1枚目の航空券(成田->アメリカ最初の空港)は
その場で切り取られ回収されます。
残りの航空券が返されますが、
同時に預けた荷物の確認券(クレーム・タグ)が
(航空券の裏表紙に張り付けて)渡されます。
この券は、もし預けた荷物が到着地で出てこなかった場合に
必要となりますので、最後まで持っていてください。
注:アメリカ国内で乗り換える場合は、
その国内便の塔乗券も同時に渡されますが、
その分の航空券はここでは回収されません。
これはアメリカでその国内便に搭乗する際に回収されます。
よくこれを忘れてアメリカで搭乗券だけを見せて乗り込もうとする人
(自分もそうでした)がいますが、これがあまりに多かったためか、
現在は切り取られて塔乗券とホチキス留めされるようです。
b)空港の団体カウンターで航空券を受け取る場合
・道路とは反対側にあるツアー会社のカウンターに行きます。
・ここで、(できれば)席の希望を言い、航空券、
行きの分の全ての塔乗券を受け取ります。
・預ける荷物にラベルが付けられ、その券も渡されます。
・預ける荷物は自分で各航空会社の
団体専用預け入れ口に持って行きます。
上記a)の場合とは反対側(つまりツアーカウンター側)
にあります。
以上でチェックイン手続きは終了です。
・必要なら、外貨を購入します
ウィングの中央、飛行場側に銀行窓口がありますので、
ここで購入できます。
・必要なら、海外傷害保険に加入します。
まだ未加入ならここで加入しておきましょう。
ウィングの中央、道路側向きに東京海上のカウンターがあります。
ランクと日数別に数種類ありますが、日数は日本時間で、
当日を含めてカウントしてください。
ランクは支払われる保険金の違いですが、これは好みによります。
・空港使用料をチケットを購入して支払います。
購入機はウィング中央付近左右、
出国カウンターへのエスカレータの前にあります。
現在のところ大人一人2040円です。
チケットは出国エリア入り口で半分が切りとられますが、
残りの部分を帰国後研究室で回収しますので、なくさないように。
・出国エリアへのエスカレーターを降ります。
すべて必要な手続きが終了したら、出国エリアへ移動します。
ここからは後戻り出来ませんので注意。
・空港使用料チケットを渡し、半券を受け取ります。
エスカレーター降りてすぐ、
前述のチケットを回収するカウンターがあります。
ここで半分が切りとられ、残りが返されます。
ここを過ぎると出国エリアです。
・必要なら、非課税申請を行います
あまりないとは思いますが、もし新品に近い外国製品を携行する場合は、
帰国時に課税品と見なされるのを防ぐため、
あらかじめここで手続きを行う必要があります。
専用の用紙に記入し、専用のカウンターで手続きします。
・出入国カードに記入します。
これは生協からあらかじめ渡されたものが使えますが、
同じものがここにもおいてあります(日本人用を使うように)。
カードには氏名、ローマ字、渡航先国名、飛行機便名などを記入します。
右側が出国時、左側が入国(帰国)時用です。
通常の感覚と逆で間違いやすいので注意。
出国時側の身分は「学生」、目的は「学会参加」でよいようです。
・出国審査カウンターに並びます。
複数ありますので適当に選んで並びます。
カウンターの直前に「次の人はここで止まれ」という
意味の線がありますので、
前の人が終わるまではここより前に進まないようにします。
これはアメリカの入国審査の時も同じです。
(しかし、気づかずに前に進んでいる人が結構います。)
・出国審査官にパスポート、搭乗券、および出入国カードを渡します。
塔乗券は最初の機のものを渡します。航空券は必要ありません。
通常、特に質問はされないようです。
・パスポートと塔乗券が戻されます。
出入国カードは出国部分が切り取られ回収されます。
入国部分はパスポート内にホチキスで留められます。
これは決して外したりしないように。
カウンターを出ると、そこはもう外国と同じ扱いです。
・搭乗口に向かいます。
ノースウェストの場合、
出国カウンターを出て左手にあることが多いようです。
塔乗券の搭乗口番号(DepartureGate)を確認してください。
・免税店前を通過します。
海外へのお土産用の免税店がありますが、あまり関係ないでしょう。
・手荷物検査およびボディチェックを受けます。
搭乗口へ向かう途中に手荷物検査およびボディチェック
(金属探知機)があります。
日本の探知機はそれほど敏感ではありませんが、
アメリカではかなり鋭く反応する場合があります。対策は後述。
(2004/8/5)例の9.11テロ後、ボディチェックはかなり厳重になりました
(たぶん)。非常に時間が掛かりますので、飛行機に乗り遅れないよう、
十分すぎるぐらい余裕を持ってチェックに行きましょう。
・搭乗口付近で搭乗開始まで待機。
搭乗口に到着したら、搭乗が開始されるまで椅子に座るなどして待ちます。
出発の30分前位にはここに着いているようにしましょう。なお、
飛行中はトイレに行きにくいので
出来るだけ先に済ませたほうがよいでしょう。
・搭乗口カウンターで塔乗券のチェックを受けます。
アナウンスにしたがって搭乗を開始します。
このときクラス(ファースト/ビジネス/エコノミー)や
座席番号で搭乗順が指定されるときがありますので、注意して聞きましょう。
搭乗口で塔乗券を見せると、券の右端を切り取られて残りが返されます。
その先で再び券を渡すと機械に通したのち返されます。
・通路を進み機内に入り、自分の座席に座ります。
飛行機までの通路は、国際線のジャンボ機の場合、
クラスによって分かれています。
機内に入った直後に控えている乗務員に塔乗券を見せると、
自分の席までどう進んだらよいか教えてくれます。
席には枕、毛布、ヘッドホンが置いてあります。
手荷物は頭上の棚の中か足元に置きます。
3:離陸まで
着席後、離陸体制に入るまでは、書籍を読むなど自由に過ごせますが、
できれば前席背面のポケットある安全マニュアルに目を通しておきます。
このマニュアルには機種別の避難経路、ドアの開けかた、
ライフジャケットや酸素マスクなどの情報が記述してあります。
また他に、後程機内で販売される免税品のカタログ、ノースウェスト発行の雑誌、
アメリカ入国審査書類(カード)の書き方、
酔った時のための袋なども前席背面ポケットに入っています。
なお、このうち雑誌は降りるときにもらっていくことができます。
離陸時には、シートベルトの使い方、緊急時の対処などについてビデオで説明
されます。英語がメインで日本語が少しだけ入ります。
離陸時(着陸時も同様)に必要は処置は以下の通りです。
・シートベルトをする
・背もたれを垂直に戻す
・テーブルを戻す
・手元の荷物は前席下に入れる(前端にストッパーステーがあるので、
前席足元まで飛び出す事はありません)
特に背もたれとテーブルは忘れやすいので注意。
また、携帯電話、ラジオ、パソコンなどの電気製品の使用は禁止されます。
特に携帯電話などは水平飛行中も含め、常時使用禁止です。
4:水平飛行中
水平飛行中はシートベルトを外してもかまいませんが、
不慮の事故を防ぐため、着席中はできるだけ付けておくようにします。
また、着用のサインがあったときは、
席についてシートベルトを必ず付けます。
睡眠中は、毛布の上にベルトをします(乗務員が確認しやすいため)。
先日のユナイテッドの事故の例もありますので、
着用の指示がなくても油断は禁物です。
座席のアームレストには、ヘッドホンのコネクタ、
電灯・チャンネル・ボリューム・乗務員呼び出し・同取消の各スイッチ、
チャンネルのインディケーターなどがあります。
- 電灯は自分の座席の手元を照らします。ON/OFFスイッチです。
ただし、やや見当外れの所を照らすことがあります。
リクライニングすると丁度よいのかもしれません。
- コネクタにヘッドホンをつなぐと、上映される映画の音声や、
音楽放送を聞くことができます。映画の音声は、
睡眠中の他の客の妨げにならないよう、直接機内には流れません。
- チャンネルで映画音声(英語・日本語)・音楽放送を選択します。
- 乗務員呼び出しスイッチを間違って押すと、乗務員がやってきて英語で用件
を聞かれます。放置せず早めに取り消しボタンを押しましょう。(^^;)
映画はまだ日本で封切られていない最新のものが上映されることがありますが、
吹き変えがへただったり、英語だけの時もあります。映画上映に際し、
窓側の客にブラインドを降ろすように要請されることがあります。
逆に、着陸時にはブラインドを上げるように要請されます。
機長のアナウンスなどは全て英語ですが、
大抵直後に日本語の話せる乗務員による訳が流れます。
もちろん日本発着の国際線だけですが。
日本−アメリカ間の国際線の場合、飛行時間は10数時間ですが、
時差のため「夕食−就寝−朝食」といったスケジュールになります。
食事の前にはおしぼりの配給と回収があります。
食事は配給時にメインディッシュを2種類から選択できます。
ビーフ、チキン、フィッシュ、パンケーキ、ソバ、ヤキソバ、などがあります。
発音が(特に外人の発する日本語は)聞きとりにくいので注意。
前の席から配り始めるのであらかじめよく聞いておくとよいでしょう。また、
食事中に飲み物の配給があります。オレンジジュース、
紅茶(Tea または Hot Tea)、コーヒー、
コーラ(ペプシと言ったほうが通じやすいかも)、
時には緑茶(Japanese Tea, Green Tea, Cha または Ocha と
発音しているときがある)などを選ぶことができます。
この他、食事の他にも2回ほど菓子と飲み物の配給があります。
飲み物はこれらの機会以外にも時々回ってきますが、
欲しいときは手をあげるなどします。
日本からアメリカへの国際線の場合、アメリカの入国審査カード、
および税関申告カードが配られます。税関カードは1種類(言語の違いあり、
日本語あり)だけで、アメリカ市民・それ以外含めすべての入国者が記入します。
入国審査カードはアメリカ市民でない人だけが記入しますが、
2種類あるので注意が必要です。
就労・通学などの目的でアメリカ大使館から既にビザをもらっている人は
白のカード、そうでない人(90日以内の観光・商用、特例ビザなし)は
緑のカードを使います。
我々は通常この緑のカードを使用しますので、こちらをもらって下さい。
これらのカードは出来るだけ機内で記入するように案内されます。
記入上の注意は下記の通り。
- 日本語で説明があるので従ってください。
- すべて大文字で記入します。
- 日付の記入順に注意。通常、日/月/年です。
- 税関カードに記入する金額は通常0$です。
(裏側の注意書きを参照)
- 入国審査カードには、前述の書き方案内が
シートバックポケットにありますので、参照してください。
- 入国審査カードの「滞在先の住所(ストリート、番地)」欄には、
国内線へ乗り継ぐ場合は「TRANSIT」と、
そうでない場合はホテルの名前を記入します。
- 入国審査カードの裏面には、犯罪に関与したことがあるかなどの
危ない質問が並んでいます。通常すべて「いいえ」(No)を選択します。
一つでも「はい」があると、審査に時間がかかるだけでなく、
最悪、入国出来なくなるかもしれません。
- 「書名」の欄は日本語(漢字)でも構わないようです。
- 各記入欄のきっちり左端から書く必要はありません。
マスからずれていても問題ないようです。
- 目的の欄は、入国審査で「学会に参加する」旨を伝えるつもりならば、
「商用」としておきます。(いわゆる「仕事」のことです)
5:着陸時
着陸時には離陸時と同様の処置(背もたれを起こす、テーブルを戻す、など)
が必要です。着陸体制に入る前に、目的地の天候や現在時刻などについての
アナウンスがあります。また、空港での手順、入国カード類の記入の仕方などの
ビデオ放送もありますので参考にしてください。ヘッドホン(HeadSetという)は
この時点で回収されます。
タッチダウン直後には逆噴射を行いますので、エンジンの見える窓付近の人は
観察していると面白いかも。
着陸後もターミナルに着くまではシートベルトを外さないようにしましょう。
飛行機の誘導路からの脱輪、他の飛行機・車両との接触・衝突など、
不測の事態で怪我をする場合が考えられます。
ターミナル到着後は前の席から順に降機します。
6:アメリカ最初の空港
最初のアメリカの空港で入国審査と税関とを受けます。税関を通過する際には
全ての所持品をもつ必要がありますので、成田で預けた手荷物をいったん受け取
ります。これは税関通過後すぐに再び預けることができます。(カナダへ乗り継
ぐ人だけは例外的に預けた荷物のチェックはありませんので、カナダ国内まで預
けたままです。ここで受け取ることはありません。)
飛行機を降りてからの一般的な手順は以下の通り。
- 入国審査をうけます
- 預けた荷物を受け取ります
- 税関を通過します
- 再び荷物を預けます
- ボディチェックと手荷物検査を受けます
- 国内便の搭乗口で待ちます
以下、順番に詳細を説明します。
・入国審査を受けます。
出国時と同じように、一人づつカウンターに進み、パスポートと、
(航空券、)入国審査カード、および税関申請カードを渡します。
目的、滞在日数などを聞かれます。審査官の発する英語は、
本などに書いてある例文とは単語から異なることが多いです。
係官によっても違います。落ち着いてよく聞きましょう。
最後に、パスポートまたは各カードにビザの印章を受けて返されます。
ビザの有効期限は、答えた滞在日数にかかわらず、
たいてい入国から90日目までになります。
ここで入国審査カードは上半分は回収され、下半分だけが返されますが、
これはアメリカ出国時に必要となりますので決してなくさないように。
・預けた荷物を受け取ります。
自分の乗ってきた機の掲示のあるターンテーブルで荷物を受け取ります。
アメリカのターンテーブルは、日本のものとは異なり、
手前側に傾斜しています。初めはなかなか出てきませんが、
しばらく待つと次々と出てきます。
確実に自分のものだけを取るようにしましょう。
取った荷物のラベルと成田でもらった券の番号を比較して確認しましょう。
・税関を通過します。
荷物を抱えたまま税関に向かい、申告カードを係官に渡します。
申告するものがない(カードに記入した金額が0$)場合は、
ほとんどフリーパスです。
なお、税関にはグリーンとレッドの二種類のコースがありますが、
通常はグリーンのコースを進みます。
(1万ドル以上の現金類を持ち込む場合や、
申告カード裏にあるような特別の場合に限り、レッドのラインへ進みます。)
・乗り継ぎしないひとは、ここで空の旅はおしまいです。
国内線に乗り継ぐ人は次章を参照してください。
7:アメリカ国内線
ここではアメリカの空港に到着後、すぐに乗り継ぐ場合を説明します。
ただし、同じ航空会社であることが前提です。
異なる航空会社の場合は経験がありませんので分かりません。
・荷物を再び預けます。
国内便に乗り継ぐ場合は、
税関をでてすぐに荷物を預けるカウンターがありますので、荷物を渡します。
ここで再びラベルを付けるようなことはしません。
成田で取り付けたままのをそのまま使用します。
券(クレームタグ)も同じで引き続き有効です。
・ボディチェックと手荷物検査を受けます。
国内線の登場口に向かう前に、再び金属探知機とX線検査を受けます。
前述のようにアメリカの金属探知機はかなり反応が鋭いです。
引っ掛かった場合は身につけている金属類を外してトレーに置き、
もう一度金属探知機をくぐる必要があります。
また、一度引っ掛かった人のために奥にもう一台探知機が用意されている場合が
あります。どうしても引っ掛かる場合には係官が手持ち式の金属探知機で
体の周囲をくまなく探ります。
指示にしたがって手を左右に広げる等しましょう。
・国内線搭乗口に向かいます
ここからはほとんどの場合日本語のアナウンスはありませんので
注意しましょう。また、アメリカの国内線は出発時刻、
搭乗口の変更がわりとよく起きます。アナウンスに注意すると共に、
テレビ画面の掲示(Departureの方)をしばしばチェックしましょう。
また、英語のアナウンスと共に搭乗口にいた人々が一斉に動き出した場合には、
何か変更があったときです。係員に聞くか、掲示を見るかして確認しましょう。
なお、ノースウェストだけの特徴かもしれませんが、欠航がよく発生します。
その場合代わりの便が出ますので係員に聞きましょう。
・アナウンスに従い搭乗を開始します。
席の番号順に搭乗を指定されることが多いので、アナウンスの内容に注意。
搭乗口で塔乗券を見せ、この飛行機の分の航空券を渡します。
・飛行機の中で
離着陸時など一般的な注意事項は前述の国際線と同じです。
なお、アナウンスは当然英語だけです。
水平飛行中には飲み物とお菓子の配給があります。
なお、先にも述べましたが、最近は全席禁煙になったようです。
・目的地の空港で
飛行機を降りた後、預けていた荷物を受け取るなど、
手順は日本の国内線とほとんど同じです。
8:最終目的地の空港からホテルへ
ここで、預けていた荷物のラベルはもうはがして構いませんし、
券(クレームタグ)も不要になります。
たいていターミナル出口のすぐそばにタクシーなどの乗り場があります。
ない場合は案内板などを参照します。
インフォメーションに尋ねるのもよいでしょう(英語で)。
・タクシーの場合
ホテルの名前は、ガイドなどに掛かれている名称と、
地元で呼ばれている名称がやや異なる場合があります。
運転士に目的のホテルを告げる際、何か紙に書いたもの
(パンフレットや地図など)があればよりよいでしょう。
タクシーは料金的に最も高いですが、短時間で確実に到着できます。
単独の場合、夜間の場合などは安心できます。
料金は距離比例の金額だけでなく基本金がかかる場合があります。
降車の際は更にチップを加えて支払います。
・シャトルの場合
多くの都市では、空港とホテル間を定額料金で運んでくれる
ミニバンが運行しています。複数の乗客で乗り会い、順番にホテルを回ります。
乗車の前に運転士に目的のホテルに行ってくれるかどうか確認します。
降車時に定額料金のほか、チップも支払う場合があります。
・公共交通機関の場合
バスや地下鉄を利用する場合、路線や運行時間を知っておく必要があります。
たいていインフォメーションで路線図などをもらえますが、
別途市街図があったほうがよいでしょう。
また、夜間は治安上の不安がありますので、
利用しないほうがよいかも知れません。
金額的には最も安くすむ場合が多く、チップも不要です。
9:ホテルにて
ホテルに着いたらまずチェックインする必要があります。
フロントのカウンターは目的別に幾つかに別れています。
たいてい荷物を抱えた人が並んでいるところがチェックインカウンターです。
ホテルのドアマンやエントランス付近のボーイは、
よほど高級なホテルなどでない限り、特に声を掛けなければ、なにもしません。
荷物も自分で部屋まで運びます。余計なチップを払わずに済みます。
鍵はカード式が最近の主流です。部屋のドアに差し込み口がありますので、
矢印方向に差し、ゆっくり引き抜いてから、
ドアノブを回してドアを開けます。
アメリカは日本ほど治安がよくありません。部屋に入る際は、
周りに不審人物がいないか注意します(一緒に飛び込まれないように)。
在室中は必ず鍵を掛け、ドアチェーンをします。
部屋を出るときは、ドアを開ける前に覗き穴で外に誰もいないことを確認します。
電話で呼ばない限り、ホテルの従業員が部屋を訪れることもありませんので、
覚えがないのにドアがノックされたら、
返事をする前に電話でフロントに確認します。
その他の注意事項は部屋に備え付けの案内に記述してありますので、
できるだけ目を通しておきます。また、ドアの外は公道と同じです。
スリッパや寝間着姿で出歩くのはマナーに反します。
朝、外出する際は、ベットメイク係のために、
チップとして1$を枕の下に置きます
(もちろん1$より多くても構いませんが)。
また、ホテルの料金に含まれていることもあるようですが、
その場合はどこかしらそのように記載されています。
10:その他
- アメリカでの買い物には日本と同じ様に税金が掛かります。
表示金額の合計だけでは買えません。
(日本へのおみやげ品として免税店で買う場合は別)
- 自動販売機など、ペニー硬貨(1セント)は使えない場合があります。
- チップの習慣は慣れないとよく分かりません。大体料金の1割位のようです。
機会としてはシャトルバン、タクシー、ドアマン、ボーイ、食事など。
料金を払う場合は、「Keep charge」と言っておつりをチップにできます。
ファーストフードやスーパーでは特にチップは必要ありません(と思う)。
- 機内や飲食店で飲み物を頼むときなどは発音に注意しましょう。
飲食店で注文するときは、メニューなどを指で差し示すようにすると確実です。
(以下は自分以外にはあまり関係ないかも)
コーラは「ペプシ」と言ったほうが通りがよいです。
アメリカではコカコーラと同様にペプシも普及しています。
日本人のコーラの発音はアメリカ人には伝わりにくいようです。
なお、ダイエットコーラもかなり普及しているので、
明確に言わないと間違われる可能性があります。
余談ですが、ノースウェストの機内ではコーラはペプシのみです。
また、ダイエットコーラが一般化しているため、
飲食店で「ペプシ」と注文したら「ダイエットか?」と聞かれたり、
勝手にダイエットにされたりしました。
(ただしこれは自分の体形のせいかもしれませんが・・・)。
LowFatやFatFreeといった商品も多数見掛けますが、総じてまずいです。
アメリカ人にはLowFatだからと安心して多量に摂取し、
かえって太ってしまう人が多いと聞きます。
だったらはじめからうまいほうを少しだけ食べたほうが
よいとも思うのですが・・・
11:空港別の乗り換え案内
・デトロイトで乗り換える場合
デトロイト空港のノースウェスト機の国際線ターミナルビルは、
国内線のターミナルビルと別棟なので、
移動にはシャトルバスを利用しなければなりません。
日本からアメリカに来た場合、飛行機を降りてすぐに入国審査があります。
カウンターの列は向かって右側がアメリカ市民用、左側が外国人用です。
カウンターを抜けると、中央に1階に降りるエスカレーターがあります。
降りたところで預けていた荷物を取ります。続いて税関を抜けますが、
申告するものがなければカードを渡すだけです。
すぐ右手方向に向かい、正面で荷物を再び預けます。
(乗り継ぎしない人は左手方向に出口があるようです)。
更に右手方向に進むとボディチェックと手荷物のX線検査があります。
これを抜けるとシャトルバスの乗り場があります。
ここに国内線の出発時刻やゲート番号を掲示したテレビ画面があるので
確認してください。ゲートによりどこでバスを降りるかが変わります。
(例え間違えても歩いていくことは出来ますが、距離が長いです)。
バスを降りたらターミナルビルに入り、必要に応じて2階にあがります。
あとは各ゲートに歩いて向かいます(動く歩道もあります)。
・シカゴで乗り換える場合
国際線と国内線ではやはりターミナルが離れていますので、
専用の交通機関を利用します。
これはちょうどユリカモメのような小型の無人列車が運行しています。
幾つかのターミナルを繋いで循環していますので、どこで降りるべきか、
塔乗券を見て搭乗ゲートを確認してください。
入国審査、税関、国内線のボディチェックなど、他とほぼ同じだったと思います。
すみません、忘れました。
デトロイトとは異なり、掲示に日本語は一切ありませんでした。
また、免税店もありません。酒や香水などの免税コーナーならあるようですが。
日本へのお土産をいろいろ買いたいときは、飛行機に乗りはじめる前か、
機内での免税品販売を利用するしかないようです。
なお、ノースウェスト航空では、シカゴよりもデトロイトの方が
各種乗り換えのメインになっているようです。
・ロサンゼルスで乗り換える場合
この空港も非常に大きいので専用の軌道交通機関があります。
ただし、国際線も国内線もほぼ同じ敷地にあり、
便によっては歩いて行ける距離にあります。
日本からアメリカに到着した場合、やはりすぐに入国審査を受けます。
客の数が非常に多いので、審査を受ける列を整理する係官がいます。
向かって左側がアメリカ市民用、右側が外国人用ですが、
アメリカ市民が済んだあとは左側でも外国人を受け付けるようになることが
あるようです。審査が済んだらそのまま進み、預けていた荷物を受け取ります。
さらに税関を抜けると右手に荷物を再び預けるためのカウンターがあります。
あとは国内線のターミナルまで移動し、入り口でボディチェックと手荷物検査を
受けます。さらに各ゲートまで進んで待機します。
(だいぶ前の事なのでやや記憶があいまいです。)
12:帰国の手順
利用便によってはリコンファームが必要です。これはアメリカ国内で、
帰国便の72時間前迄に電話で航空会社に連絡して行います。
ノースウェストでは無料の日本語サービスがあります。
また、滞在が72時間以内の場合やリコンファームが必要ない場合でも、
電話をして出発時刻に変更がないか確認しておくと安心です。
帰国日は飛行機の出発の2時間前までに空港へ到着し、
チェックインを済ませます。パスポートを見せ、航空券を渡します。
この時、座席の希望も聞かれます。パスポートと塔乗券、預け入れ荷物の券、
乗り換えがある場合は乗り換え便の航空券と搭乗券も渡されます。
このあたりは日本と同じです。なお、
このとき危険物や許可のいるものを持ち込んでいないかの確認が行われます。
やや凝った英語なので、分からない時がありますが、
この時は各国語で書かれたシートを見せてくれます。
出発の30分前迄にはボディチェクを通過し、搭乗口で待機します。
アメリカ入国時にパスポートとに挟まれていたアメリカ出国カードは、
日本へ向かう国際線への搭乗時に、搭乗カウンターの航空会社の従業員に、
航空券と搭乗券と共に渡します。乗り換えがある場合は、国内線搭乗時ではなく、
次の国際線搭乗時になります。
日本へ向かう国際線の機内では、税関に提出する書類の記入が行われますが、
これは酒やタバコ、他多額の商品を購入したのでない限りほとんど必要ありません
(詳細は書類等資料を参照のこと)。
なお、ビーフジャーキー等を購入した場合は、
税関の前に、検疫を受ける必要があります。
成田で荷物を受け取ったフロアの近くに動物検疫所、
および植物検疫所がありますので、そこに持ち込みます。
ビーフジャーキーの場合は動物検疫です。通常、便名と個数を聞かれるだけで、
後は商品にはんこをもらうだけの簡単な手続きで済みます。
ただし、未開封のものに限ります。
税関では、先の書類を必要とするような場合でない(申告するものがない)
時は緑のラインに並びます。パスポートを見せ、どこから帰ってきたのか聞かれ、
申告するものはないか確認されるのみで、簡単に済みます。
もし、申告するものがある場合は赤のラインに並びます。
税関を出ると、到着ロビーにでます。荷物が多くて運ぶのが大変な人は、
ここに宅急便のカウンターがありますので、送ることが出来ます。
電車に乗るには、ロビーに出たあと左手方向に進み、
地下1階へのエスカレーターを降ります。
行きと逆の順序で進むと、JRまたは京成の券売所と改札があります。
成田エクスプレスなどを利用する場合は、ここで席の状況の確認、
券の購入ができます。
以上です。おつかれさま。
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